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前田 裕司
フィジクス, 5(1), p.834 - 842, 1984/00
金属中の格子間原子の構造をX線Huang散乱の測定でまた異方性の大きい結晶(HCP)では格子定数の測定から、更に強磁性体中の誘導磁気異方性の測定より、それぞれ決定する方法及び実験について紹介する。X線Huang散乱の測定では、その特徴および得られた結果を紹介した。またLHTLで5Kで中性子照射したAgの測定結果より、カスケード損傷における格子間原子の不均一分布について評価した。格子定数の測定では、HCP金属であるMgを5Kで中性子照射後、C軸および軸方向を測定し、Mg中の格子間原子は底面に垂直な面上に析出していることを示した。磁気異方性の測定では、FeおよびNi中の格子間原子は(110)および(100)dumbbell型であることを確認した。磁気異方性による測定は点欠陥の対称性及び構造を調べるのに非常に有力な方法であることをこれらの実験で示した。